2023年スタート!今年のパン業界のトレンドは?
早いもので2023年ももうすぐ2週間が経とうとしています。おせち料理やお餅を頻繁に食べていたお正月モードも終わり、「そろそろ朝食にパンを食べたくなってきた」と感じている方も多いのではないでしょうか?
さて、そのパン! 毎年新しいトレンドが生まれていますね。少し前食パンブームがあったことは、皆さんもご存知のことと思います。
2023年のパン業界では、どんなトレンドが生まれるのでしょうか?今回は 2022年を振り返りながら、「パン業界の最新流行」について考えていきたいと思います!
まずはおさらい!2022年のパン業界のトレンドは?
はじめに、2022年のパン業界のトレンドをおさらいしてみましょう。昨年はどんなパンが流行していたのでしょうか? キーワードは以下の3つです。
・ヘルシー
・レトロ
・韓国
それぞれについて、1つずつ見ていきます。
低糖質、グルテンフリーの食材を使ったヘルシーなパン
パン業界だけでなく、ここ数年、食の業界すべてで「ヘルシー」は大きなキーワードです。低糖質やグルテンフリーな食材を使った健康的でおいしいメニューがどのお店でも増えています。コンビニエンスストアでもすっかり定着しましたね。
健康的なものはボソボソしていたり味が薄かったりと、以前は「まずい」というイメージが根強くありました。しかし、技術が向上したことと何度も改良が重ねられたことにより、現在ではヘルシーでありながらも「おいしい」商品が増えています。
パン業界でも、一般的なパンと遜色のないヘルシーなパンが人気です。ヘルシーなパンに関しては、一過性のブームというより、一つのカテゴリとして落ち着いた印象も受けます。
レトロブームはパン業界も席巻
なつかしの喫茶店メニューや昭和風のデザインなど、昨年は「レトロかわいい」ものがブームになっていました。「レトロ喫茶」を題材にしたアフタヌーン・ティーなども提供されていたほどです。
そのレトロブームはパン業界にもしっかり影響を及ぼしています。ただ、パンの場合「なつかしさ」だけでなく「進化した新しさ」も取り入れられているのが大きな特徴です。
例えば、「焼きそばパン」はレトロブームの中で人気が再燃したパンの一つですが、「四角く焼き上げたデニッシュ生地で、焼きそばを包むデザインの焼きそばパン」のように一工夫加えられた商品が人気を集めました。
最早巨大勢力?韓国パン
韓国で人気になり、日本でも販売が始まるメニューも引き続き根強い人気を誇っています。例えば、丸いパンにクリームチーズをたっぷり詰め込み、ガーリックバターで香ばしく焼き上げた「マヌルパン」は昨年大評判となった韓国グルメの一つ。
韓国グルメは毎年何かしらのヒットを生んでいるため、最早、グルメ界の巨大勢力と呼んでも過言ではありません。
2023年はこれが来る!パン業界トレンド予想
昨年のパン業界の流行と食文化全体のトレンドを鑑み、2023年にはどんなブームがやって来るのでしょうか? キーワードは以下の4つです。
・キューブ
・おつまみ
・韓国
・米粉
それぞれについて、1つずつ見ていきます。
手のひらサイズで見た目も華やか!キューブパン
流行の兆しを見せている1つ目の商品は「キューブパン」です。
「キューブパン」とは手のひらにのるサイズのサイコロ状のパンで、中にさまざまな具材が入っていたり、チョコレートや砂糖などでコーティングされていたりするのが特徴。フルーツがトッピングされているかわいらしい見た目のものもあります。
食べやすさとキュートな外見、たくさん並べたときの華やかさが人気の秘訣だと言えるでしょう。パンなので、ケーキやスイーツより安価な点も購入しやすさに繋がっているようです。
数年前からじわじわ評判になっていましたが、何十種類ものキューブパンを店頭にならべる「専門店」のような店舗が登場し始めたことにより、新たなブームが期待されています。
お酒のおつまみになるパン
2つ目の商品は「お酒のおつまみになるパン」です。
パンと言えば、総菜パンや菓子パンなど、「食事やおやつにぴったりのパン」が主流ですが、今年はそこに「お酒のおつまみとして最適のパン」が参戦しそうです。
昨年秋ごろから水の代わりにビールを練り込んだパンやチーズを使った塩気のあるパン、ピリ辛のパンなど、ワインをはじめとする各種アルコールと合わせて食べることを想定されたパンが次々と発売されており、小さなブームとなっています。
お花見シーズンをはじめ、春から夏はアルコールを摂取する機会も増えますので、今後も更なる発展が期待できそうです。
今年は何が来る?韓国グルメ発のパン
3つ目の商品は「韓国グルメ発のパン」です。
毎年いくつかの商品が必ずヒットを飛ばしている韓国グルメ。今年は何がブームになるのでしょうか? パン業界で今注目なのは、次の2つ!
・10円パン
・コグマパン
「10円パン」は、韓国では「10ウォンパン」と呼ばれています。コインを模した手のひらサイズの丸いパンで、チーズ入りのものが大人気。食べるとチーズが勢いよく伸びるため、そのコミカルな様子がSNSで評判になったのです。
中身はチーズだけでなく、カスタードやチョコレートなどさまざま。小腹が空いたときにちょっとつまめるおやつのようなポジションのパンと言って良いでしょう。
日本では現在「10円玉」以外にも「100円玉」や「500円玉」など、真似るコインの種類はいろいろあるようです。韓国グルメは流行に敏感な若い層の発信でヒットすることが多いため、今後のSNSの動きに注目です。
もう一つの「コグマパン」。「子熊? クマのかわいいパン?」と思われるかもしれませんが、そうではありません。「コグマ」とは韓国語で「さつまいも」という意味。「コグマパン」とはつまり、「さつまいもパン」のことなのです。
「コグマパン」はさつまいもを使っているだけでなく、外見もさつまいもそっくりなのが大きな特徴。紫色をした焼き芋のような見た目の非常にかわいらしいパンで、こちらもSNSを通じて人気になりました。モチモチとした食感のおいしいパンです。
「コグマパン」に関しては昨年秋頃にコンビニエンスストアで販売されていたこともあり、これからの人気が期待できそうです。
小麦の価格高騰を受け、米粉がアツい!
昨年春から小麦の価格が高騰している影響と、グルテンフリー食材の人気により、小麦の代わりに米粉を使ったグルメが評判を集めています。今までも米粉を使った商品はありましたが、より身近なものになりつつあると考えて良いでしょう。
パン業界でも小麦ではなく米粉を使ったパンが次々と販売されており、2023年には、米粉パンがかなり定着するのではないかと言われています。小麦の価格が上がり続けるのは困ってしまいますが、米粉パンもこのまま一般的なものとして普及すると良いですね。
パン業界の動向に今後も注目!
今回は2022年の流行を振り返りつつ、「2023年のパン業界のトレンド」について説明させていただきました!
昨年の流れを引き継ぎつつ、また新しいブーム誕生の兆しもそこかしこに見られます。目まぐるしくトレンドの変わるパン業界の動向から、今後も目が離せません。