テイクアウトの需要高まる秋!旬の食材を使ったお弁当の販売にチャレンジ
暑い夏が終わるともうすぐ秋。各地の山や公園が賑わう行楽シーズンです。屋外でのイベントを楽しむ際に欠かせないものと言えば「お弁当」!そこで今回はテイクアウトのお弁当のアイディアと最新トレンドについて解説します。
秋はテイクアウトの需要が高まる季節
夏の暑さが和らぎ過ごしやすくなる秋は、行楽シーズンとして多くの方が家族や友人とアウトドアイベントを楽しむ季節です。また、お月見や秋祭り、ハロウィンなど季節の行事も目白押し。「食欲の秋」を代表するおいしい旬の食材を取り入れたテイクアウトのお弁当を提供することで、秋ならではの需要に答えることができます。普段はテイクアウトを行っていないお店も、秋だけお弁当の販売にチャレンジしてみるのはいかがでしょうか?新たな顧客の開発や売上向上に繋がりますよ。
加えて、ここ数年コロナ禍が続いたことで、人々にとって以前より「テイクアウト」が身近なものになっています。状況が少し落ち着いた今年の秋は「おいしいテイクアウトのお弁当を買って出かけよう」と考えるお客様にアピールする絶好の機会でもあります。
テイクアウトのお弁当のアイディアを考える際のポイント
テイクアウトのお弁当についてアイディアを考える際には、以下の5つのポイントを意識することが重要です。
- 旬の食材と人気の定番食材を組み合わせる
- 秋の行事にちなんだモチーフを取り入れる
- 彩に気を配る
- 盛り付けは華やかに
- 食中毒に気をつける
それぞれについて詳しく見ていきましょう。
旬の食材と人気の定番食材を組み合わせる
1つ目のポイントは「旬の食材と人気の定番食材を組み合わせる」ことです。旬の食材にはその季節ならではのおいしさや、「その時期だけしか食べられない」というプレミアム感があります。秋は四季の中でも特に旬の食材が豊富です。「きのこ」「栗」「サンマ」「秋鮭」などが代表的ですが、その他にも次のような食材があります。
- 野菜:さつまいも 銀杏 かぶ かぼちゃ
- 魚:サンマ カツオ
- 果物:ぶどう 柿 すだち
旬の食材にプラスして、人気の定番食材を組み合わせることも大切です。例えば、焼肉やローストビーフなど、華やかなお肉のメニューを取り入れるとよりごちそうらしさを演出できます。チーズなどを活用した洋風のメニューも、若い年齢層には高い人気を誇っています。秋の行楽弁当では、「家族や親族みんなでおでかけ」の時にも選んでもらえるよう、幅広い客層に受け入れられる内容を意識することが大切です。
秋の行事にちなんだモチーフを取り入れる
2つ目のポイントは「秋の行事にちなんだモチーフを取り入れる」ことです。秋の行事や風物詩を連想させるデザインやモチーフを取り入れることで、より季節感を強調することができます。例えば、運動会や紅葉などにちなんだデザインにすることで、一段と秋らしさを感じるお弁当に仕上がります。また、9月なら「十五夜」「敬老の日」「秋分の日」、10月なら「ハロウィン」、11月なら「文化の日」「いい夫婦の日」「勤労感謝の日」なども取り入れやすいテーマです。
彩に気を配る
3つ目のポイントは「彩に気を配る」ことです。秋は紅葉の美しい季節。景色に負けないくらいお弁当の見た目にもこだわりたいところです。彩り豊かで鮮やかなメニューは、口だけでなく目でも味わうことができるため、お客様の満足度も高まります。秋の食材は「きのこ」や「くり」など、茶系に偏りがちですが、緑系・赤系の食材も積極的に取り入れて、コントラストに気を配りましょう。さつまいもなどは、オレンジ色の中身と赤い皮の対比が鮮やかで、色の面でも非常に優秀な食材ですね。
盛り付けは華やかに
4つ目のポイントは「華やかな盛り付けにする」ことです。お弁当の盛り付けも重要なポイントの一つ。食材同士の色の組み合わせや配置に工夫を凝らして盛り付けることで、より魅力的なお弁当に仕上がります。「映える」お弁当はSNSでも注目を集めやすいため、口コミでの評価も期待できます。
食中毒に気をつける
5つ目のポイントは、「食中毒に気をつける」ことです。夏に比べると秋は気温が下がるため、食中毒のリスクが減ると思われがちです。しかし、近年は温暖化の影響もあり、10~11月になっても暑い日があります。テイクアウトの行楽弁当は屋外で長期間持ち歩くことが想定されますので、加熱調理の徹底など、食中毒のリスクを最小限に抑える対策が必須となります。
SNSで大人気!「映える」お弁当のトレンドは?
前項でも述べた通り、お客様の目に留まるテイクアウトのお弁当に仕上げるためには「旬の食材をふんだんに取り入れる」以外に、彩りや盛り付けなどにも気を配る必要があります。気軽に写真を撮って友人や知人とシェアする時代ですから、「SNS映え」への対策も欠かせません。そこで、今SNSで大人気の最先端の「映え」をご紹介します。
萌え断健在!遊び心満載のおいなりさん
ボリューミーなサンドイッチやおにぎらずをカットし、その断面の華やかさを写真でアピールするのが大流行したのは記憶に新しいところでしょう。現在は流行が去ったというより、日常に定着したと言って良いかもしれません。華やかな断面は「萌え断(=萌える断面)」とも言われ、SNSで人気ワードとなりました。
この「萌え断」は現在も健在!今年は「中身を見せるおいなりさん」としてSNSを中心に大流行しています。いなり寿司といえば、油揚げでクルリと包まれた独特のフォルムがかわいらしいメニューですね。
しかし、「中身を見せるおいなりさん」ではごはんを詰める入り口の部分を隠さず、あえて上向きに盛り付け、ごはんの上にデコレーションを加えることで見た目の華やかさをアップしています。さくらでんぶや炒り卵で三食ごはんのような見た目にしたり、グリーンピースやエビを散らしたり。さまざまな「映える」工夫が生み出されています。飾り付けたおいなりさんをお弁当箱にならべれば、それだけで抜群の可愛さです。
ごはん版の「萌え断」としては、このおいなりさん以外に太巻きも人気です。太巻きはもともと定番のお弁当メニューですが、たくさんの具材を巻いてカットすることでバリエーション豊かな断面を簡単に作れることで人気を集めています。韓国ブームの影響もあり、若者の間で韓国版ののり巻き「キンパ」が定着したことも理由の一つかもしれません。
くるくる巻くだけ!トルティーヤやサンドイッチ
パンを使った「映え」メニューでは、パンで具材をクルクル巻いたサンドイッチやメキシコ料理のトルティーヤが人気です。トルティーヤは生地の中にウインナーやチーズなど、子どもの好きな食材を入れやすい点も注目を集めている理由のようです。可愛らしいペーパーナプキンやセロファン、リボンなどで飾り付ければたちまちパーティー感もアップ。最近ではトルティーヤの生地がスーパーで手軽に手に入ることもあり、若い世代にはごく一般的なメニューとして浸透しています。
メニューだけじゃない!容器や包みにも注目!
「映え弁」で大切なのはメニューだけではありません。お弁当の入っている容器も重要です。最近はレトロブームが加速していることもあり、「中身を見せるおいなりさん」を重箱風のお弁当箱や曲げわっぱ風のお弁当箱など、和風の容器に詰めることが流行しています。そのお弁当箱を色鮮やかなミニ風呂敷で包めば、広げた時の写真映えもバッチリです。テイクアウトのお弁当のアイディアを考える際は、ぜひ容器や包みにも注目してください。
ポイントを押さえて素敵な行楽弁当を!
今回は「秋の味覚を使ったテイクアウトのお弁当」について取り上げました。外出しにくかった昨年までと比べ、今年は行楽地にも人が戻りつつあります。このチャンスを活かし、ぜひ新たな顧客を開拓しましょう。メニュー作りのポイントを押さえつつSNSのトレンドを意識し、「おいしく映えるテイクアウト弁当」の販売を始めてみてはいかがでしょうか?